タイトル | : 2001/11/01■064 照民 |
記事No | : 164 |
投稿日 | : 2013/10/05(Sat) 11:42:17 |
投稿者 | : 管理人 |
[テルミン] ありあわせの記録フィルムに関係者のインタビューをくっつけて巧みに構成した技量と,テルミンという楽器自体の面白さは認めよう. しかしこの映画,手放しに誉めちぎる馬鹿が多すぎるので,異見を列挙してバランスを取りたい. 1 ロックファンに阿って入れたと思われるブライアン・ウィルスンとトッド・ラングレンのインタビューは,全く不要(特に後者). 2 テルミンを「音楽的」に演奏するのは至難の技で,まともに演奏できてたのはクララ・ロックモアのみ.というか,彼女には,それしかないという凄みがある.モーグ博士も下手糞. 3 レオン・テルミンがKGBに拉致されるほど凄い科学者とは,全然思えない.ではなんで拉致されたのか? 本当の理由が知りたい.当事者が言うことは相当妄想が入ってて,鵜呑みにはできない. 4 クララとレオンの再会シーンはヤラセ丸出しで,あの程度で感動する人は『あいのり』『未来日記』でも充分カンドーできる人でしょう. 5 物語的には,このドキュメンタリで軽く扱われてた人――例えば,毒殺された?テルミンの配偶者の黒人ダンサーの立場で,フィクションを作った方が余程面白いだろう.
[悪趣味] 昔の花輪和一の絵をマグリットの技法で描いたみたいな,MARK RYDENの絵は悪趣味ファンにお薦め.画集『ANIMA MUNDI』(Porter House Fine Art Editions). 俺の今の壁紙はホームページ(http://www.markryden.com/)からDLした「白雪姫」だが,キショいい.
2001/11/01 GESO
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