タイトル | : 2003/03/03■091 春一番 |
記事No | : 191 |
投稿日 | : 2013/10/05(Sat) 14:31:02 |
投稿者 | : 管理人 |
[ボウリング・フォー・コロンバイン] 「誰もが銃を持っていないと安心できないアメリカの社会って,どう考えてもマトモじゃないぞ.皆いいかげんに気付けよ!」と訴えているドキュメンタリー映画である. エビスガーデンシネマで単館上映されていたが,好評のため拡大ロードショーになるらしい.喜ばしいことである. コロンバイン高校のトレンチ・マフィア2人組による銃乱射事件が何故起こったのかを探る映画を作っている過程で,ミシガン州フリントでは6才の少年が6才の少女を射殺する事件が起こり,やがてあの9.11のテロ事件が起こり....様々な暴力事件の根源を探っていくうちに,米国の暗い「恥ずべき歴史」の必然があぶり出されてゆく――なんて言うと堅苦しそうだが,実際には無茶苦茶面白い娯楽作品に仕上がっていると言っていい. 深刻なシーンと笑かすシーンが絶妙のバランスで配置されていて,観客は目まぐるしく笑い怒り悲しみ考え込むことになる. 監督・製作・脚本のマイケル・ムーアは,「ブッシュの米国」に与する『アホでマヌケなアメリカ白人』(松田和也訳 柏書房.読んで溜飲を下げるだけでは勿体ない本)たちを敢然と攻撃しているが,武器は暴力ではなく,黒いユーモアにくるんだ批評精神だ.公表された統計データを援用して説得力を持たせる冷静さも忘れない.格好いいなぁ. 見所の多い作品であるが,例えば,不意に挿入されるわずか数分のアニメ「米国の歴史」(多分『サウス・パーク』の作者たちによるもの)一つとっても,観て損はないと思う――米国の右翼が観たら「自虐史観」だと怒り狂うような内容だが. 実際,本作がカンヌで上映されたときに「国辱映画だ」と怒った米国人客もいたらしい.見る目があれば本当は愛国・憂国の映画だと分かるはずなのに,全くアホでマヌケな....
[休肝日] 健康診断で引っ掛かり,1年ぶりに大腸癌の精密検査. 検査自体はしんどかった――20時間ほど食事抜き/水分(下剤を含む)4〜5リットルを摂らされる/内視鏡を突っ込まれる――が,結果は異常なし. あと要注意なのは高脂血と高ビルリビン値,要観察なのは胆嚢ポリープであるが,前の二つが過度の飲酒のせいだということは承知しております. 休肝日が年に2日(健診の前日)だけなんで,ムベナルカナ. 頑張って月に最低1日は酒を抜くことにしようかな.そうすれば休肝日は年12日はあるから,大幅増加ってことになる. 健康に気を遣うというのじゃなくて,飲めなくなるのが嫌なもんだから....と言いつつ今日もしっかり飲んでいる私.
2003/03/03 GESO
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