タイトル | : 2000/05/24■003 ニーチェって何?(再録) |
記事No | : 501 |
投稿日 | : 2023/01/21(Sat) 16:04:36 |
投稿者 | : geso <
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[-MUSIK] 5月21日下北沢「LADY JANE」で,千野秀一(アプライトピアノ)+竹田賢一(アンプリファイド大正琴・ヴォーカル)デュオを観る.「-MUSIK」(ハイフンはドイツ語で何て読むんだろう.)という新プロジェクトらしい.あくまで淀みないピアノとあくまでぎこちない大正琴の組合せだが,違和感よりもコントラストの妙で聴かせてしまうところは,長年の共同作業の賜物であろう.いつまでも青さを感じさせるヴォーカルが魅力的.一部新訳で歌われた「マゾヒズム・タンゴ」をはじめ,歌ものの歌詞はいずれも深読みを誘う.... 小山哲人が宣伝していたが,A-MUSIKの次回ライヴは6月3日吉祥寺「曼荼羅II」とのこと.竹田賢一は6月2日小金井市本町「アートランド」,6月18日中野「テレプシコール」等のイヴェントにも出るようで,お盛んです.
[「ニーチェって何?」] 三橋俊明との共著『近代性の系譜学』三部作の最終巻「記号の警察」が遂に日の目を見ぬまま11年,榎並重行「ニーチェって何? こんなことをいった人だ」(洋泉社新書y)が唐突に出たのでびっくり.思わず「相方はどうしたんだ」と内語で突っ込みを入れてしまった. 入門書の類が相変わらず数多く出版され続けているニーチェの,その消費のされ方に堪忍袋の緒が切れて出したのだろうか. 思えば,ニーチェ〜フーコーの系譜学を「解釈」や「解説」した本は無数に出版されてきたが,「実践」したのは榎並−三橋の一連の著作だけであった.その点一つとっても,彼らの作品はここ20年ほどの間で俺にとって最も重要なものである. 今回の新書は "Young Person's Guide to Genealogy" という感じ.決して啓蒙書ではないが.
2000/05/24 GESO
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