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記事No : 247
タイトル 2007/09/16■147 また迷惑な書込みが続いてますな
投稿日: 2013/10/05(Sat) 16:50:55
投稿者管理人

 残暑厳しい折り,エアコンが死にました.部屋に居たくありません.

△土曜プレミアム 夏休み特別企画『ミヨリの森』(8/25 フジテレビ)
 比較的原作に忠実な作りだったものの,『平成狸合戦ぽんぽこ』的な森林開発への抵抗の物語を主軸に据えたため,フツーに健全なファンタジーになってしまったのが残念.
 行人クンが全く登場しなかったり,母親の元愛人に誘拐されるエピソードが削除されていたり,母親が原作よりも微妙に「いい人」になってたり,巨木の化身=遮光土器みたいな男神が,原作にはない一本桜の精=女神に置き換えられていたりして,これじゃ黒いジブリどころか,ジブリより白いよ...

△山田正紀『創造士・俎凄一郎 第一部 ゴースト』(2007 講談社ノベルス)
 まさか本当に出るとは思ってなかった新作が,予定どおり出た.書下ろしじゃなくて,「メフィスト」連載の連作長編「予備役刑事 トリプル・クロス」(未読)の加筆修正改題版.
 『神曲法廷』あたりの――いやむしろ,近年の作品群にその影響著しいデヴィッド・リンチ映画あたりの,悪夢的な雰囲気のミステリ.
 「俎凄一郎」は本作には登場しないが,バブルの時代に,作品の舞台となるいくつかの「街」を,邪念を込めてグランド・デザインして失踪した天才建築家という設定――「館」シリーズの中村青司みたいなもんだね.
 困ったことに,この「第一部」にはまるで完結感がない.続編が出てくれないと困るのだが,本作は恐らく余り売れないだろうから,果たして次が出せるのか,出せるとしたらいつ頃になるのか...今から危ぶまれる.
 『篠婆 骨の街の殺人』に始まる「街シリーズ」すら一作目で中断しているのに,新たな街シリーズを始めたりして,大丈夫なんだろうか,この「中断作品放置癖」の強い作家は.

○赤瀬川原平 文・写真・イラスト『猫から出たマコト』(2007 日本出版社)
 猫が出てくる諺や成句をネタにした写真エッセイ+猫にまつわる人生相談集.別役実ふう屁理屈の連発が,のほほんとしてて脳味噌に涼しい.
 引用:「最近の人間は、本当の自分というのを探すのが多いようです。本当の自分を探しているのは、たぶん嘘の自分だと思うのですが、でも嘘の自分が本当の自分なんて探せるものでしょうか。」

△実相寺昭雄『宵闇せまれば』(1969 プロダクション断層)
 引用:「アパートの一室で、4人の若者が開いたガス栓を放置して、誰が最後まで残れるか我慢くらべをする様を描いた大島渚脚本による密室劇。実相寺昭雄の自主製作によるデビュー中篇で、斉藤憐、清水紘治など自由劇場の主要メンバーが出演した。」
 文字どおり息苦しく,青臭い青春映画.いま漫画化するとしたら,適任は武富健治だろう.

△青島幸男『二人でひとり』(1970 東京映画=青島プロ)
 引用:「豪華マンションに住む父とその愛人と、そこに転がり込んで彼女に惚れてしまった息子の三角関係を描く恋愛コメディ。放送作家として一時代を築き、参議院議員にもなったマルチタレント青島幸男が、監督だけでなく製作・脚本・音楽・主演をもこなした。」
 まぁ,時代を感じさせる怪作というところ.青島の父親役=三木のり平がやはりいい味出してる.愛人役の中山千夏は『お荷物小荷物』と同じ,軽いエロかわノリ.コント55号=萩本欽一・坂上二郎は特別出演というが,いま見ると非常ーにウザい.

× 品川区立源氏前図書館のリサイクル本コーナーで『ABC戦争』(1995 講談社)を拾う.阿部和重は読んだことなかったのでどんなもんかなと思ったが,ポストモダンぶった小賢しい悪文に辟易.時間の無駄なので,10頁も読まずに放置.

○『奴の小万と呼ばれた女』(2003 講談社文庫.親本は2000 講談社)
 200年以上昔,大坂に実在した型破りなハンサム・ウーマンの一代記.この作者の小説を読むと,宮部みゆきや恩田陸の「巧さ」が単なる器用さにしか見えなくなってくる.松井今朝子にハズレなし.

△都筑道夫『暗殺教程』(2003 光文社文庫.初版は1967 桃源社)
 OO7の映画やOO11のテレビシリーズがヒットした影響なのだろう,1960年代後半の一時期,「スパイもの」がブームになった.
 その中に,子供向け作品として「スパイキャッチャーJ3」というテレビ映画(主演 川津祐介)と,同名の漫画版(作画 堀江卓)があって,リアルタイムで見ていたのだが――内容はすっかり忘れたけど主題歌はそらで歌える――子供ごころにも子供っぽすぎて物足りなく感じた記憶がある.
 既にOO7――『ゴールドフィンガー』あたり?――もOO11も観ていたから,スパイものにお色気シーンがないことに物足りなさというか,むしろ不自然さを感じていたのだろう.
 原作者が,子供向けストーリーと並行して週刊誌に連載していたという,大人向け小説ヴァージョン『暗殺教程』の存在を,当時は知らなかった.
 知っていたなら,当然こっちの方が楽しめたと思う.OO7を換骨奪胎した,和風ノンストップスパイアクション小説.

 楳図かずおのファンだったから,子供の頃――多分1968年の暮れか,1969年の初め――父親に,実写映画版『蛇娘と白髪魔』を観に連れて行ってもらった.
 内容は殆ど覚えていないが,楳図さんがタクシーの運ちゃん役で出演していて,「やっぱり出たがりなんだ」と思ったことは記憶している.
 それはいいのだが,そのときの併映作品がなぜか眠狂四郎シリーズ――題名は忘れたが,確か緑魔子が出てたから,『人肌蜘蛛』だと思われる――で,淫靡な濡れ場シーンにドキドキしつつも,「子供にこんなもん観せていいのか?俺はいいけど」と,危惧したものである.
 調べたところ,『蛇娘と白髪魔』は1968年12月14日公開,『人肌蜘蛛』は1968年5月1日公開で,時期が合わないけれど,観に行った場所は大映系の二番館だったので,併映していてもおかしくはない.
 それにしても,今の子供には観ることのできない素敵な組合せで,お得であった.
 なーんてことを思い出しつつ,お茶の水ディスクユニオンにふと立ち寄ったら,買い逃していた楳図かずお唯一のソロアルバム『闇のアルバム』の中古新品CD(2005 ソニー)を発見.嬉しうて即購入.
 LP原盤(1975 ソニー)収録曲以外にレアなボーナストラックが相当数入っててお得ではあるが,どうせなら「14歳」(ライヴヴァージョンのみ?)も入れて欲しかった.

○諸星大二郎『海神記』[上][下](2007 光文社コミック叢書)
 分厚い.重い.上下巻で4,000円か...潮出版社版(1990〜1993 全3巻)は持ってるしなぁ...
 考えあぐねて購入してしまう.印刷が綺麗.

2007/09/16 GESO


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